September 22, 2017
知多教会説教(2017年8月27日)
イザヤ書9:5、ローマの信徒への手紙3:21-26、ヨハネによる福音書17:20-23
私たちの父である神と主イエス・キリストからの恵みと平和が、あなたがたにあるように。アーメン。
今年はいよいよ、宗教改革500年の年を迎えました。これは人類の歴史においても特別な年であって、百年単位で考えてみても、次の600年の年には、私たちの誰も生きてはいないでしょうから、そのような意味でも、私たちにとって、一生に一度だけの貴重な年となっています。この特別な年をどのように記念するのか?それは、様々な分野で様々...
March 29, 2017
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私は、ルター宗教改革500年記念事業での4冊の推奨本を、教会の皆様と読み合わせて参りました。
500年を記念してのことですが、この4冊の推奨本(①『マルティン・ルター』、②『エンキリディオン小教理問答』、③『アウグスブルク信仰告白』、④『「キリスト者の自由」を読む』)を出版したこと自体がルターの足跡についてキリスト教を知らない人にも知らしめようとされる日本福音ルーテル教会の熱意は大変なものだと思います。
そして、特に、第4冊目の『「キリスト者の自由」を読む』については、とりわけルター研究所の先生方の、ルターをとことん敬愛するがゆえに...
March 30, 2016
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ルーテル教会の牧師集団の中には、当然のことながらルター研究者が多くいます。その中にあって私は、王道であるルター研究からは距離を置いて、福祉や医療との接点領域での神学を主な研究テーマとして学んできた者です。ですから、歴史神学領域でルターを語る資質には欠けていると自覚しています。
ですからこの原稿で取り上げるのはルターの著作そのものではなくて、ルターの薫陶を受けたと思われる学生たちが、そのノートに書き留めたといわれている「周辺資料」としての「卓上語録」にとどめたいと思います。
私が牧師の仕事をしていて、たびたび「ああ、ルーテル教会でよ...
February 1, 2016
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私が交換牧師として働いたドイツ、ブラウンシュヴァイク福音ルーテル州教会の西側の境界線沿いに、かつてはブラウンシュヴァイクに属し、現在は隣接するハノーファー州教会領域のアインベック(Einbeck)という小さな町があります。ここには600年以上の歴史を誇る「アインベッカー・ビール醸造所」があります。中世期、北ドイツの諸都市は「ハンザ同盟」を結成して盛んに海外貿易を行いました。その中で、とりわけ高品質で人気があり、ヨーロッパ中の愛飲家の垂涎の的だったのが、この醸造元の「アインベック・ビール」でした。
さて、1516年、南ドイツ・バイ...
June 30, 2015
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ルターの紋章と呼ばれるマークがあります。
世界中のルーテル教会においてそれぞれにアレンジされ、ルターのたどり着いた信仰理解(信仰のみ、恵みのみ、聖書のみ)を受け継ぐ群れとしての意志を表明するのに用いられています。
国内でもルーテル教会が発行する「教会手帳」にも掲載されていますし、ステンドグラスにされたりもします。
教会のみならず、神学校はもちろん、関連学校や福祉などの社会的な働き、ホテル、ルーテル教会救援などでも用いられています。
そもそもはルター家に伝わる薔薇のマークが元になっていると言われます。
そして薔薇の他に、ハート(心臓)と十...
June 24, 2015
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1. 自由の問題
人間は元来自由を希求してきた。自由を求めて、さまざまな戦いが起こってきたのも、人間が自由を求めるという精神にあると言える。しかし、自由を求めたがゆえに、人間は罪を犯してしまい、神から離れてしまった。神の支配を逃れることが 自由だと勘違いしたのが、人間なのである。人間の問題は、罪に支配されることで、自由を失ってしまうという問題である。自由を求めて、不自由になるのである。
マルティン・ルターも自由を求めて、修道院に入ったと考えることができる。1505 年(22 歳)の落雷体験を通して、神の裁きとしての「死」を恐れることから...
September 22, 2017
March 29, 2017
March 30, 2016
February 1, 2016
June 30, 2015
June 24, 2015